歴史をひもとく

大須大道町人祭誕生

昭和53年(1978年)10月14・15日の2日間にわたって、大須観音を中心とした一帯で大須大道町人祭は始まりました。
大須は、もともと江戸時代に名古屋城下の寺町として拓かれ、参拝者の楽しみにと境内では芝居や大道芸が繰り広げられました。やがて遊郭ができ劇場や映画館も建ち並んで、一大繁華街に発展。ところが、戦後の大須は名古屋の大規模な都市計画からはずれ、かつて娯楽の街として栄えた面影がないほど衰退。かつての楽しさをいま一度取り戻そうと、街の人、大道芸人、大須好きのアーチストによって生まれたのが大道町人祭です。
祭りを主催するのは街の人たちで組織する実行委員会。委員会は1年間かけて準備にあたり、街の人の手によるお祭りなのは今も変わりません。そんな甲斐もあって、街は「名古屋の下町・大須」として、活気を取り戻してきました。祭りの主役はもちろん「大須」という街なのです。

歴代パンフレット


多彩な大道芸で魅了

大道町人祭は、市民のための市民によるお祭り。大道芸は大道でお客さんの目線と同じところでやる芸。つまり、町人=庶民の祭りの象徴が大道芸であり、「おいらん道中」なのです。
現在はジャグリング、舞踊、パントマイムから、日本古来のガマの油売り、獅子舞、江戸神楽など毎年全国から約 組の芸人さんたちが街中で自慢の芸を披露します。
祭りの歴史を紐解くと、第1回は、お化け屋敷や人間ポンプといった見世物小屋があったり、猿回し、のぞきからくり、自転車曲乗りなどの大道芸、薬草や七味唐辛子売りなどの啖呵(たんか)売り、演芸場での寄席、オートサーカスなどが行われました。また、劇作家の寺山修司氏が率いた劇団天井桟敷も参加し、芸術的な色彩も漂っていたのでした。時代の変化とともに出演芸人さんも変わり、毎回、街の風情にふさわしいキャラクターを持った選り抜きの芸人さんたちが集結します。

第22回大須大道町人祭


日本初の大道芸の祭典

今では全国各地で大道芸のイベントが行われていますが、日本で最初の大道芸の祭典はここ、大須で誕生しました。ほかでは真似できない、まさに「街と芸人が一体になった祭り」です。どうぞ大須の街と大道芸の楽しさを存分に味わってください。

バナナの叩き売り



のぞきからくり